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鏡餅の飾りにはそれぞれ意味があり、また飾り方にも時代の流れにより変化したり、地域によって飾り方が異なる場合があります。
江戸時代、武家では、お正月に鎧(よろい)や兜(かぶと)を飾って、その前に供えた鏡餅を「具足(ぐそく)餅」と呼んでいました。縁起をかついで裏白、譲葉(ゆずりは)、橙(だいだい)、昆布、串柿、海老、などを豪華に飾りました。
今日では、簡略化され、半紙を敷いた三方(三方の側面に穴のある四角形の台)に載せ、橙(だいだい)、譲葉(ゆずりは)、昆布などを添えるのが一般的とされています。
また、地方によって飾り方が異なり、裏白(しだ)、串柿、干しするめを載せたり、四手(しで)を垂らすところもあります。
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新谷 尚紀
(しんたに たかのり)
民俗学者(社会学博士)、
1948年広島県生まれ。
早稲田大学第一文学部史学科卒業、同大学院史学専攻博士課程修了。
国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授。
おもな著書に『神々の原像』吉川弘文館、『日本人はなぜ賽銭を投げるのか』文藝春秋、『日本人の春夏秋冬』小学館、『ブルターニュのパルドン祭り』悠書館、『お葬式−死と慰霊の日本史−』吉川弘文館、『伊勢神宮と出雲大社−「日本」と「天皇」の誕生』講談社、など。